Wednesday, July 20, 2011

コルゴチョ育ちのアントレプレナー

今回は現在インターンをしているNGOであるSUFTAの創設者である長身のイケメン、ハズバンドと話してすごいわくわくしたのでそのことについて。

彼はどんな人かというと、コルゴチョというスラムの生まれでスラムの教会の奨学金制度のようなものを利用してナイロビの大学に進学し、イタリアでMBAを取得してきたある種の成り上がりともいえる人です。

すごい理路整然とした話し口調だなと思っていたのですが、やっぱりです。
ケニアではスラム出身で大学に行けるのはほんの一握りで、更には海外でMBAを学ぶというのは夢のまた夢の話です。
その夢を実現してるだけでも、大変な偉業なのですが、
彼の何が素晴らしいかというと、そこで学んできたものを生まれ育ったスラムに還元しようとSUFTAを創設したり、今はスラムの子供たちに質の高い教育を提供しようと教育機関の創設を構想しているそのパッションと行動力です。

そこで、彼のパッションはどこからきているのかと聞くと、
やはり彼にも、スラムで苦しい暮らしをしてきた経験から、未来の子供たちには自分たちよりもより良い暮らしを提供したいという使命感ともいえる想いがあるそうです。

そんな彼と話していて特に印象的だった話は、現地を取り巻くNGO」と「教育」についてです。
スラムの生活は貧しいから、それこそ学校やNGOはあまりないんだろうなと思っていたのですが、実際はコルゴチョのスラムにはNGOや学校が乱立しています。
どちらも5分も歩けば必ずといっていいほどの確率で見つかります。

最初はなんでこんなにNGOや学校があるんだろう、そんなにニーズがあるのだろうかと思ってたのですが、ハズバンドの話を聞いてその理由が腑に落ちました。
というのも、彼曰くコルゴチョの一番の問題はやはり、「Money」だそうです。
「Money」を確保する手段として、学校を建てたり、NGOを作ったりする場合が多く、例えば学校だったら、運営者は資金を得る為に学校という形式だけは整えて、教師の質はほとんど問わないそうです。
学校をやる理由が子供達に良質の教育を提供する事ではなくて、ビジネスだそうで、その結果として「粗悪な教育」が問題になっているそうです。

NGOに関しては、社会問題の解決を第一義にするところもあれば、資金獲得の手段としNGOを創設するところもあるそうで、ファンダライジングをするだけやって、姿を消すような経営者も中に入るそうです。

そんな状況だからこそ、ハズバンドは自分が生まれ育ったこのスラムを良くしたいんだそうで、

「運よく皆の力を借りて、いい教育を受けさせてもらった自分にはこのスラムを良くする責任がある。」といっていた彼の目は心なしか輝いて見えました。

やはり情熱をもってそれに向かって行動している人の目は、万国共通できらきらしているんだなーと実感した一日でした。

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